住み替え事例③【売却損が出るケース】


今回は、ご自宅を売っても、売却損が出るケースです。

つまり、

査定価格<残債額

このように、売れる価格より住宅ローンの残債額が上回っている場合です。

果たして、住み替えは成功するのでしょうか!

 

試算段階

現状

〇夫婦+お子様2人の家族4人暮らし

〇木造2階建、4DK、築後20年(あちこち痛んできてるが、リフォーム等一切手付かず)

〇売却査定額(一般市場に出して、現状のままで売れる価格) 600万円

〇住宅ローン残債額900万円

●毎月々の返済額・・・・約50,000円

●ボーナス時の返済額・・約160,000円

●金利・・・・・・・・・0.9%

●残り支払い年数・・・・9年

〇住み替えに充当できる自己資金・・・100万円

 

お客様の不安

まず、

ローンが残っている状況+充当できる自己資金100万円で、

買い替えが出来るものなのか、

どこから始めたらいいのだろうか

というところからのスタートでした。

次に、

いくらで売れるのだろう?

リフォームしないと売れないのだろうか?

理想の家は見つかるのだろうか?

といった不安もありました。

外壁が色あせ、室内の壁紙がはがれはがれになり、

修理費がかさみそうな時期にも入ってきていました。

お客様の望み

不安は有りながらも、当然理想もあります。

〇新築に住みたい

〇バス便でもいいので、厚木市内に住みたい

〇駐車場2台分は必要

〇広いリビングの家に住みたい

〇子供部屋も欲しい

資金計画の組み立て

希望はたくさんあっても、現実的な資金面が整わなくては実行に移せませんので、

何はともあれ、資金計画を最初に立てました。

その資金計画の立て方ですが、

①自宅の最低売却金額を算出。

②希望する新築物件の価格帯を算出。

③必要総額を算出し、返済金額を提示。

おおまかには、この流れになります。

一つずつ見ていきましょう。

①自宅の最低売却金額の算出

一般市場に売りに出した場合の売却価格が、取引事例などから算出したところ

600万円 となりました。

住宅ローン残債額が900万円ですので、

この時点で、300万円の売却損になります。

ただ、住み替えの場合の資金計画上は、

ギリギリで計算しておくと取り返しのつかない事になりますので、

いざという時に、不動産業者が買取り出来る価格で計算しておきます。

その価格はというと、一般的に市場価格の60%~70%になります。

今回の場合、最低価格を400万円で計算しておきました。

という事は、売却損が500万円となります。

②希望する新築物件の価格帯を算出。

バス便で駐車場2台確保している新築物件を

厚木市内で探しますと、

おおよそ2千万円半ばから後半くらいで見つかります。

今回の計算では、2,600万円で設定しました。

③必要総額を算出し、返済金額を提示。

上記②の物件価格に、上記①の売却損金プラス諸経費(概算)を足しますと、

2,600万円+500万円+250万円=3,350万円

が必要総額となります。

そこから、自己資金の100万円を差し引きますと、

3,250万円の借入金額となります。

金融機関は、物件価格に加え、売却損金や諸経費まで融資していただける金融機関を選択しました。

ただし、自宅売却(既存住宅ローン完済)が条件です。

その金融機関は、JAバンク神奈川 。

金利は0.6%、返済期間30年の変動金利です。(金利種類については、別の機会にご説明いたします)

組み替え後の支払いは、

毎月   80,000円(現状プラス3万円

ボーナス時 190,000円(現状プラス3万円

となります。

 

住み替えプロジェクトスタート

このように、資金計画をキチンと立ててからでないと、何事も進みません。

支払い年数は20年延びますが、

「理想の新築に住めるならば、支払いの増額3万円はやりくりできる!」

とのお言葉をいただいたので、

プロジェクトが始まりました!

融資事前審査

資金計画が出来ましたので、実際に融資が受けられるかどうかの審査です。

まずは、事前審査からスタートします。

JAバンク神奈川の場合、最短で翌日には回答を頂けるので、非常にありがたいです。

今回も翌日にOKが出ましたので、早速次の段階に入れました。

家探し

事前審査が通りましたので、いざ家探しです。

この家探し、昔は私ども不動産業者のほうが物件情報を多く持ち、

それを提供し、ご案内するというスタイルでしたが、

最近では、インターネットの普及により、お客様も同等(もしくはそれ以上)

の情報を得る事が出来るようになりました。

という事は、家探しは私どもとお客様の共同作業になります。

密に連絡を取りながら、週末には物件見学に一緒に行くという日々が続きました。

「早くしないと売れてしまいますよ」

「今日、お返事を下さい」

なーんて、死語になったセリフを、わたくしは言った事はありませんので、

お客様も安心して見学に来て頂きました。

自宅売却の状況

売却活動を開始すると、当然見学の方が来ます。

お客様が居住中でしたので、“リフォームされていない”、“子供がいて散らかっている”

その生活感まる出しの状態をお見せする事に、抵抗を感じる方はたくさんいらっしゃいます。

今回のお客様もその一人でした。

買取り価格で売却しても資金計画が成り立っているので、

少しでも高く売却したい気持ちもお持ちのまま、

一般市場への販売活動に入らないで、新しい家探しを進めていました。

いわゆる、住み替えの「買い先行」パターンです。

→ 関連記事「住み替えのタイミング」

出会い

新しい家の見学に行くようになって3週目。

出会ってしまいました。

ピーン!とくる家に。

この ピーン! 大事なんです。

実際に現地に足を運んで、いろいろな物件を見て、自分たちの条件や理想を整理しておくと、

いつか必ずこの ピーン! に出会います。

出会った瞬間に、ご自身たちで決断が出来ます。

 

まとめ

出会ってしまいましたので、そこからはスムーズです。

物件は、完成に近い段階の新築住宅でした。

自宅売却を一般市場に出しての販売ですと、

購入のための融資を受けるにあたり、

自宅売却(既存住宅ローン完済)が条件でしたので、

決済までに間に合いません。

ただ、買取り価格でも、当初の資金計画通り融資審査も通っておりましたので、

買取りの方向で話しがまとまりました。

 

「高く売りたい」の気持ちだけにしばられていたら、

自分たちの理想の家に出会えたでしょうか?

ピーン!と来た瞬間に決断できたでしょうか?

 

無事、新築に引越しを終え、お住まいになっていたご自宅明け渡しの日、

奥様は涙を浮かべながら、わたくしにプレゼントをくれました。

高級ふりかけ「錦松梅」です。

素朴な味ながら、丁寧に作られている深い味を堪能させて頂きました。

単純な事ながら、丁寧な仕事を続けていきたいと思います。

 

住み替え、大成功です!!

 

住み替え成功スタンプ

不動産・相続の専門家の「宅地建物取引士」「不動産コンサルティングマスター」「相続アドバイザー協議会認定会員」がいる株式会社プラスホームは、不動産業25年の実績と積み重ねた信頼があります!不動産・相続に関するお悩み・御相談をワンストップで解決します。お気軽にご相談ください。 ご相談無料です!
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