道路のお話し


雨がだいぶ降りましたね。

現場に行くことも多いので、革靴はすぐに埃や泥まみれになりますので、靴磨きは必需品です。

 

さて、今日は道路のお話を少々。

家を建てるための法律で「建築基準法」があります。

そこには、4m以上の「建築基準法」上の道路に敷地が2m以上接していないといけないとあります。

ここで言う道路は「公道」「私道」は関係ありません。

その法上、次の7種類に分けられます。

1、国道、県道、市道といったいわゆる公道で、道路法による道路。

2、都市計画法などの法律に基づき、あらたに造られた道路。(開発道路等)

3、建築基準法施行前からもともとあった道路。

4、都市計画法などで2年以内に事業執行されるものとして指定された道路。

5、私道で一定の基準を満たし、特定行政庁からその位置を道路として指定を受けた道路。(位置指定道路)

6、上記3のもともとあった道路のうち、4m未満で行政が指定した道路(2項道路)

7、上記1から6に該当せず、建築審査会の許可を得た道路上の空き地(但し書き道路)

一般の方向けに極々簡単に説明しましたが、上記の7種類に該当しなければ建築は出来ません。

 

今回、売却を依頼され、ご契約予定の中古住宅は上記の2.(開発道路)に接していました。

写真では見えていないですけど、突き当りの左手が対象住宅です。

 

境線 配置

 

4.7mの開発道路に敷地が2m接していましたので、平成19年に新築が無事に建ちました。

ただ、その開発道路は昭和58年の開発行為によって造られた道路で、私道なのです。

調査したところ、その私道の所有者は、元地主さんと、ある不動産業者さんが所有していました。

売主さん本人は所有権がないのです。

冒頭で「公道」「私道」は関係ないとお話したのは、建築上の話ですので、今度は権利上の問題が出てきます。

近年では、開発道路は行政に譲渡し、管理を移すのが一般的ですが、以前はそのまま元の地主さんが持ったままの事

も多かったようです。

そこで、所有者から、その道路を通行しても良いよ~、

という内容の「合意書」を取り交わす必要が出てきます。

そこで、わたくしども仲介する宅建業者の出番です。

その書面を作成し、道路の所有権を持っている方にご協力をお願いしてきました。

 

合意書(サンプル)

とりあえず、元地主さんには快諾していただき、書面を取り交わす事が出来ました。

一安心です。

あとは、もうひとかたの業者さんです。

 

本来、平成19年に売主さんがご購入される時に、書面があればよかったんですけどね~

書面が整えば、買う方も安心かと思います。

このように、ひとつひとつ、丁寧な仕事をしていきたいものです。

 

 

 

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